古社
湯布院ー宇奈岐日女神社
宇奈岐日女(うなきひめ)神社 (由布市湯布院町川上2220)
ご祭神
國常立尊 國狭槌尊 彦火火出見尊 彦波瀲部鸕鷀草葺不合尊
神倭磐余彦尊 神淳名川耳尊
境内社 厳島社 政正社(天児屋根尊・天種子命) 御年社
境外社 杵社(椎根津彦命)、御霊社(天日方奇日方命)、津闇社(饒速日命・宇摩志摩治)
福摩社(天富社)、道臣命(蹴折【ママ】社)


▼ご神木の切り株


▼拝殿

▼厳島社

▼本殿

神殿の周囲は池でかこまれ、池水の神を精霊として祀ったと考えられている。『式内社調査報告書』に、「創立については不詳であるが、『豊後六神社考』によると、景行天皇が速津姫に迎えられ、土蜘蛛、誅滅の時天神地祇皇祖等を祀った社であるという。別当寺を佛山寺といい、寺伝によると康保年間(964~7)に日向霧嶋の霊場をつくった性空上人が、由布、鶴見両山を中心に六観音の霊場を開き、宇奈岐日女神社を修験の霊場にしたとある。これより「六所権現」と称するようになった」と書かれている。宇奈岐日女神社は日女神を祀ると考えられるが、ご祭神に女神の神名はないが、筆頭祭神に「國常立尊」の神名が見える。
富山県高岡市の速川神社は、国常立尊・天照大御神・建御名方命を祀る神社であるが、明治期に瀬織津姫は国常立尊に
変更されたと氏子の方々から聞いていると菊池展明氏(故風琳堂主人)は語っていた。
他に池水の神として私が知る範囲では、静岡県の池宮神社がある。桜ヶ池「池宮神社略記」によると敏達天皇御宇十三年(584)に瀬織津比咩神が出現したと伝わる。和泉式部が性空上人に送った歌に
「くらきより くらきみちにぞ 入ぬべき はるかにてらせ 山のはの月」がある(『拾遺和歌集』一三四二番)。
『式内社調査報告書』記載の境外社の中に津闇(つやみ)社(饒速日命・宇摩志摩治:湯布院町川西1712)が見え、宇奈岐日女神社に物部氏が関わっていたことが考えられる。湯布院町川西には、湯布院盆地が湖だったころ、宇奈岐日女神から命じられ、湖の水を一部を蹴破って干したという伝説の蹴裂権現が祀られている。宇奈岐日女神社の神輿が年に1回蹴裂権現にところにきて3日間留まるという。私には、神々の逢瀬のように思える。

▼蹴裂権現

『大分の伝説』上巻に、由布岳と祖母山が鶴見岳をめぐって争い、恋の勝者が由布岳だったと書かれている。私は、由布岳と祖母山は、女神の山ではないかと考えている。
(宇奈岐日女神社の境内社・境外社の記載は、『式内社調査報告書』を参考にした)
▼由布岳

つづく
http://nabaanooyado.blog.fc2.com/blog-entry-449.html
ご祭神
國常立尊 國狭槌尊 彦火火出見尊 彦波瀲部鸕鷀草葺不合尊
神倭磐余彦尊 神淳名川耳尊
境内社 厳島社 政正社(天児屋根尊・天種子命) 御年社
境外社 杵社(椎根津彦命)、御霊社(天日方奇日方命)、津闇社(饒速日命・宇摩志摩治)
福摩社(天富社)、道臣命(蹴折【ママ】社)


▼ご神木の切り株


▼拝殿

▼厳島社

▼本殿

神殿の周囲は池でかこまれ、池水の神を精霊として祀ったと考えられている。『式内社調査報告書』に、「創立については不詳であるが、『豊後六神社考』によると、景行天皇が速津姫に迎えられ、土蜘蛛、誅滅の時天神地祇皇祖等を祀った社であるという。別当寺を佛山寺といい、寺伝によると康保年間(964~7)に日向霧嶋の霊場をつくった性空上人が、由布、鶴見両山を中心に六観音の霊場を開き、宇奈岐日女神社を修験の霊場にしたとある。これより「六所権現」と称するようになった」と書かれている。宇奈岐日女神社は日女神を祀ると考えられるが、ご祭神に女神の神名はないが、筆頭祭神に「國常立尊」の神名が見える。
富山県高岡市の速川神社は、国常立尊・天照大御神・建御名方命を祀る神社であるが、明治期に瀬織津姫は国常立尊に
変更されたと氏子の方々から聞いていると菊池展明氏(故風琳堂主人)は語っていた。
他に池水の神として私が知る範囲では、静岡県の池宮神社がある。桜ヶ池「池宮神社略記」によると敏達天皇御宇十三年(584)に瀬織津比咩神が出現したと伝わる。和泉式部が性空上人に送った歌に
「くらきより くらきみちにぞ 入ぬべき はるかにてらせ 山のはの月」がある(『拾遺和歌集』一三四二番)。
『式内社調査報告書』記載の境外社の中に津闇(つやみ)社(饒速日命・宇摩志摩治:湯布院町川西1712)が見え、宇奈岐日女神社に物部氏が関わっていたことが考えられる。湯布院町川西には、湯布院盆地が湖だったころ、宇奈岐日女神から命じられ、湖の水を一部を蹴破って干したという伝説の蹴裂権現が祀られている。宇奈岐日女神社の神輿が年に1回蹴裂権現にところにきて3日間留まるという。私には、神々の逢瀬のように思える。

▼蹴裂権現

『大分の伝説』上巻に、由布岳と祖母山が鶴見岳をめぐって争い、恋の勝者が由布岳だったと書かれている。私は、由布岳と祖母山は、女神の山ではないかと考えている。
(宇奈岐日女神社の境内社・境外社の記載は、『式内社調査報告書』を参考にした)
▼由布岳

つづく
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